ニコンF2の話に戻りますが、当時はレンズが”単レンズ”とよばれるものしかありませんでした。そのため、いろいろなシーンに合うレンズを1個1個買ってみたのです。最初に付いていたのは”55ミリ標準”、次に買ったのは”35ミリ広角”、”105ミリ望遠”、”28ミリ超広角”、”300ミリ望遠”といったところでした。問題なのが、撮影に出かけるときには全てのレンズを持ち歩かなければいけないということでした。レンズポケットのたくさんある、カメラマンバッグなど買うことが出来ず、レンズを1個ずつ、発砲スチロールや、スポンジなどに包んで大き目のかばんに入れていました。
後年、ズームレンズが使えるカメラを入手するのですが、レンズ1本あればどこにでも気軽に行けるので、昔の苦労を思い出しますが、単レンズでなければだめという事もいまでも自分は思っているので両方を駆使していくつもりです。